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初心者が見落としているインド株のリスク

インド株投資:初心者が見落とす致命的な2つのリスク

アイキャッチ画像:なぜインド株?

突然ですが、こんな感じでインド株式の投資信託に投資しようとしていませんか?↓↓↓

  1. 信託報酬がS&P500より高い事は知っている。
  2. 円高で下落する事も承知している。
  3. でもインド株は儲かるはずだ!

もしもこんな考えでインド株に投資するつもりなら投資を思いとどまるべきでしょう。

特に新NISAで長期投資などもってのほかです。

その理由は明らかに大切な以下の2つの事を見落としているからです。

  • 下落の続くインドルピーに投資している。
  • プロの投資家の様に、売却時期を見極めないと利益を出せない。

この記事では投資初心者が見落としがちな『インド株の投資信託』の危険なポイントを解説します。

インド株が人気らしいから」という軽い気持ちで投資する前に、ぜひこの記事を読んで、あなたの大切な資産を守るために役立てて下さい。

この記事の流れ

  1. インド株投資信託の隠れたリスク
  2. S&P500と比べてどうなの?
  3. インド株じゃなくて○○で良いんじゃ?
  4. ハイリスクの投資は予備の証券口座でやりましょう。

4:の予備口座をオススメする理由は別の記事で詳しく書いています。参考にして下さい↓↓↓

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インド株ブームは証券会社のマーケティング戦略です。

インドの投資信託の販促

まず始めに知っておかなくてはならないことが有ります。

なぜ今、インド株の投資信託が注目されているのでしょう。

理由は証券会社が儲けるためです。

そもそも全ての投資ブームが証券会社の為といっても過言ではありません。

そんな中で来年から新NISAが始まります。

金融庁も積極的に情報を公開していますので、証券会社は新たな顧客獲得に必死なのです。

優良な投資信託を売っても証券会社は儲からない

ただ顧客がどんなに集まっても優良な投資信託だけを売っていては、ほとんど儲かりません。

証券会社が受け取る手数料が少ないからこそ優良な投資信託と呼ばれるのですから当然ですね。

では証券会社はどうやって儲けるのか!

手数料の高い投資信託を売る!

これしかないのです。

その一例が、成長著しいインド株式の投資信託という訳ですね。

インドの株式はどれくらい上がっているの?

とはいえ「証券会社が儲ける為だって、お金が増えるなら良いだろ!」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

そこで、インド株がどれくらい上昇しているのかを見てみましょう。

nifty50とS&P500の比較:nifty50の圧勝

インド株(Nifty50)とアメリカ株(S&P500)の比較

↑のグラフはインドの株価指数(Nifty50)の集計が開始された約27年前からの物です。

かなりイケイケ状態で上昇していますね。

しかし、「これなら新NISAの非課税枠を存分に利用できる」などと思ってはいけません。

投資信託の基準価額は株価指数だけでなく、手数料や為替変動が影響するのですから、同じように上昇するとは限らないのですよ。

他の投資先と比較したうえでインド株を選んだんですか?

投資の基本は単純に利益を出せるかではなく、他の投資先と比べてどのくらい多くの利益を出せるかです。

ここではインド株の投資信託とアメリカ株の投資信託を比較していきましょう。

スマホは横スクロールで動かせます。↓↓↓

2023年
8月17日
時点

ピクテ-
iTrust
インド株式
iFreeNEXT
インド株
インデックス
eMAXIS Slim
米国株式
(S&P 500)
投資先 安定した成長が
期待できる
インド株式
インドの
株価指数
Nifty50
アメリカの
株価指数
S&P500
※保有コスト 年1%強 年0.781%+α 年0.11%
投資銘柄数 25~35社 50社 500社
純資産 83億円 275億円 2兆5千億円
通貨 インド・ルピー インド・ルピー 米ドル
運用開始日 2018/04/03 2023/03/13 2018/07/03

※隠れコストを含めた数値(iFreeは決算前のため+α表記)

保有コストはインド株の完敗

まず注目すべきは保有コスト(手数料)の差です。

優良投資信託の代名詞であるeMAXIS Slim 米国株式(S&P 500)が0.1%程なのに対し、インド銘柄は1%近く取られていますね。

まあ、証券会社がインド株の投資信託を積極的に売る理由が手数料なのですから当然でしょう。

この違いが資産にどのくらい影響するかをご覧ください。↓↓↓

S&P500に投資した場合:保有コストごとに比較

↑のグラフは30年間、毎月1万円のつみたて投資をした場合をアメリカのS&P500で比較したものです。

1%と0.1%を比べると小さな車が買えるくらいの差になっていますね。

長期投資においては、このわずか1%未満の差でも、運用成績に大きな影響を与えてしまうんですよ。

霊夢、吹き出し画像:広告をたくさん出せば手数料は高くなる

インドルピーと米ドルの為替リスクは同じじゃない!

更に見落としがちなのが為替リスクですね。

『インドに投資』は同時に『ルピーに投資』でもあります。

「私はアメリカ株に投資しているから、為替リスクも理解しているよ」と言われる方がいらっしゃいますが、その認識は改めた方が良いでしょう。

インドの様な新興国の通貨と米ドルや日本円のような主要通貨の為替リスクは同じではないのですから。

インドルピーと米ドルを比較:ルピーは右肩下がり、米ドルは下落上昇を繰り返す。

インドルピーと米ドルを比較

上の画像をみて以下のように思うかもしれません。

  1. 「米ドルが上がって、ルピーが下がっている」
  2. 「ルピーはリスクが高い」
  3. 「米ドルの方がリスクが低い」

しかし、大切なのは一時の為替相場ではなく

  • ルピー(新興国通貨)は基本右肩下がりで下落しやすい。
  • 米ドルは上下を繰り返している。

という所です。

米ドルの為替リスクは心配してもしょうがない

この記事の執筆時、1米ドル145円前後まで円安が進んでいます。

アメリカ株(S&P500)につみたて投資をしている方の中には「そろそろ円高になりそうで怖い」と不安な方がいるかもしれません。

しかし、長期投資の米ドルに至ってその心配は不要なのです。なぜなら

円高円安が影響するのは遥か未来、積み立てた投資信託を売る時だけなんですから、今の為替レートを心配した所で意味が無いんですよ。

米ドルと円の為替相場は上下を繰り返しています。

1990年からのドル円

出典:アメリカ合衆国ドル - Wikipedia

つまり、最悪のタイミングで投資したとしても、売却時に同じ程度の為替相場で売れる可能性が有るという事ですね。

インドルピーは同じ為替相場で売るのは絶望的

変ってルピーのような新興国の通貨は基本的に右肩下がりが続きます。

これは米ドルや日本円と比べて通貨に信用が無いからですね。

1990年からのインドルピー

出典:インド・ルピー - Wikipedia

これではどの様なタイミングで投資したとしても、売却時に為替で損失を出すのは避けられないでしょう。

金融危機に弱い新興国通貨

更にルピーに限らず、新興国通貨には金融危機に弱いという致命的な欠点もあります。

リーマンショック時:新興国は下落後に復活していない

リーマンショック時:各通貨の動き

リーマンショックのような金融危機が起こると、新興国に投資されていたお金は真っ先に引き上げられますから、新興国の通貨は大きく下落します。

そして、上昇に転じるのにも時間が掛かってしまうんですよ。

そりゃ金融危機の暴落でアメリカなど先進国の投資先が大きく値を下げたのですから、そっちの方が投資されやすいですよね。

新興国への投資は後回しにされてしまう訳です。

米ドルの為替リスクとルピーの為替リスクが同じでない理由を分かって頂けましたか。

為替リスクのおさらい

  • 円と米ドルは主要通貨同士だから上下を繰り返す。
  • ルピーは新興国通貨だから右肩下がり。
  • 新興国通貨は金融危機に弱い。

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投資信託だとインド株はアメリカ株と大して変わらない。

それでは投資信託の保有コストと為替変動をふまえて、インド株とアメリカ株の投資信託を比較してみましょう。

もしもNifty50が集計され始めた27年前から投資信託があったらという想定でグラフにしました。

架空の投資信託の結果がコレです。↓↓↓

架空の投資信託を作成し比較:インド株もアメリカ株も大して変わらない

インド株もアメリカ株も大して変わらない(配当金は考慮せず)

あんなにイケイケだったNifty50(インド株)の上昇が意外と大したことなくて、驚かれたのではありませんか。

インド株投資信託の割高な保有コストが少しずつ資産を削った所に、ルピーの下落が‐41%ですから、リターンが半分以下になるのは致し方ありません。

逆にS&P500(アメリカ株)は好成績でしたね。

これはたまたまドル高(+39%)の時期と重なっただけではなく、

為替リスクの項で説明した通り、米ドルと日本円という主要通貨だからこそ、為替が有利に働く機会が訪れたのです。

せっかく新興国のインドに投資したのに、得られたリターンが世界一の大国であるアメリカ株と大して変わらないなんてリスクの取り損ですよ。

わざわざ不利な投資先を選ばなくてもいいでしょ?

もちろんどれだけ過去のデータを検証した所で、未来は誰にも分かりません。

今後、アメリカが凋落しインドが大きく成長すれば、保有コストや為替の不利を覆して、インド株の投資信託がアメリカ株を圧倒的に上回り続けることも無いとは言えません。

しかし、高い保有コスト脆弱な通貨は予想ではなく確定している要素です。

それだけの不利を覆してやっと勝負ができる程度のインド株に投資するくらいなら

最初からアメリカ株に期待した方が合理的ではないでしょうか?

魔理沙吹き出し:儲かるお金が同じなら無駄なリスクは取らない方がいい

もはやアメリカ企業は生活の一部

それでも「インドの成長を取り逃したくない」と思われるのでしょうか?

しかし、インドに投資しなくてもアメリカ株に投資していれば、インドの成長を間接的に享受する事ができるんですよ。

もはやアメリカ企業は日本を含め、世界中の人々の生活の一部になっています。

同じことがインドでも起こっているはずですよ。

4コマ画像、マックを食べながらnetflix

VISAカードを使って、コストコでお買い物

4コマ画像:スタバを飲みながらTwitter検索

4コマ画像:インド株買います

インドにも日本と同じように数多の米国企業が進出しています。

インドが成長すればインドの人々の生活は豊かになるのですから、インドに進出しているアメリカ企業の利益も増えます。

インドに投資するだけがインドの成長から利益を得る事ではないんですね。

霊夢吹き出し:インドの成長はアメリカ企業の利益

最大のリスク:そのインド株をいつ売るの?

さて、ここまで手数料とルピーの下落による下落リスクについて書いてきましたが、最も大きく重要なリスクが残っていますね。

それは売り時を失敗するリスクです。

アメリカや全世界の株式に投資するインデックス投資信託は

お金を使う理由ができた時が売却タイミングです。

基本的に右肩上がりなのですから、値動きや経済状況を見て売却の判断をする必要が無いんですよ。

しかし、インドは良くも悪くも新興国です。

奇跡的にインドの成長が続き、主要国の一つに収まったとしても、成長しきった国の成長は鈍化します。

その前に売却する判断を自分で見極めないといけないんですよ。

そこまで考えて、インド株に投資しようとしているんでしょうか?

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懐かしのBricsブーム再来?

実は20年程前にも新興国ブームが有りました。

  • ブラジル(Brazil)
  • ロシア(Russia)
  • インド(India)
  • 中国(China)
  • 南アフリカ(South Africa)

これらの頭文字をとった通称Bricsブームです。

下の画像はBricsに投資する実際の投資信託『JPM・BRICS5・ファンド』のリーマンショック時の値動きです。

ブリックスの投資信託とS&P500を比較:ブリックス圧勝

青色:Bricsの投資信託 桃色:S&P500 出典:ヤフーファイナンス

リーマンショック前はアメリカ株を圧倒していましたが、Bricsブームが終了したあと、

決して手数料が安いとは言えないNYダウの投資信託にすら負ける展開になっています。↓↓↓

リーマンショック後、ブリックスはアメリカ株に完敗

青色:NYダウの投資信託 オレンジ色:ブリックスの投資信託 出典:マネックス証券 

ブリックスの投資信託で利益を出す為には、リーマンショック前の最盛期に売却する必要があったんですね。

そんな投資判断が片手間で投資情報をチェックしているだけの投資初心者にできるでしょうか?

魔理沙吹き出し:最高のタイミングで売却なんかプロじゃないと無理

ここでインド株の投資信託のおさらい

  • 手数料が高い:年率1%で少しずつ大切なお金が減っていきます。
  • ルピーに投資:新興国の通貨は基本的に右肩下がり。
  • 売る判断が難しい:買うだけなら簡単ですが・・・

大きなリスクを取っても、リターンはアメリカ株と大して変わらない!

大きなリスクを取れるならNASDAQで良いんじゃない?

さて、インド株に投資する方の殆んどは「リスクを取ってでも利益を狙いたい」という考えだったのでしょう。

そこで一つの提案が

どうせ大きなリスクを取るならNASDAQでいいんじゃないでしょうか?

NASDAQ:S&P500:nifty50を比較:NASDAQが圧勝

ハイリスク・ハイリターンのNASDAQ(配当金は考慮せず)

NASDAQは世界のIT事業をリードするGAFAMなど、ハイテク企業の銘柄が多く含まれる株式市場です。

値動きが大きい事で知られていますが、一時的な暴落があったとしてもS&P500等のインデックス投資信託の様に、上下を繰り返しながら右肩上がりの上昇が期待できるでしょう。

なにより過去の成績がインド株を圧倒しています。

インドという『良く知らない国』

ルピーという『脆弱な通貨』に投資して、大きなリスクを取るくらいなら、

より大きなリターンが期待できそうなNASDAQに投資した方が合理的だと思いますよ。

ハイリスクな投資は余剰資金&別口座で

ただ、投資するなら余剰資金でという条件が付きますね。

メインの投資はS&P500や全世界株式の投資信託でしっかりと、つみたてNISA(新NISA)で実行し、余剰資金の一部でハイリスクな投資を楽しまれてはいかがでしょう。

なお、その時にはつみたて投資をしている証券口座とは別の証券口座を準備する事をオススメします。

それは、資産運用の口座で楽しむ為の投資もしてしまうと、肝心のつみたて投資の方に悪影響が出てしまうからです。

このブログでは高リスク投資の為の証券口座にマネックス証券をオススメしています。

マネックス証券のHPに移動する

マネックス証券を推す理由は別記事で詳しく解説していますので↓↓↓をご覧ください。
www.katsurao.info

まとめ:インド株は初心者が手を出すような物ではありません。

今回は最近ブームのインド株について解説しました。

最近はSNSやネット広告でインド株に投資する投資信託の情報をよく見かけます。

しかし、本当のリスクを理解して投資をしている方がどれだけいるでしょうか。

  • 保有コストが高い
  • 新興国株は値動きが大きい

この程度のリスクだけだと楽観視している方は注意が必要ですよ。

見落としがちなリスクとして以下の2つを解説しました。

  • インドルピーへ投資している
  • 売却時期を自分で判断しないといけない

ルピーは30年に渡り下落を続けていますから、米ドルに投資する際の為替リスクとは別物ですね。

更に20年程前のBricsブームを見れば、新興国への投資は売り時の判断が重要だという事が明らかです。

大きなリスクを取るならNASDAQはどうですか?

インド株に興味を持たれた方は、リスクを取ってでも利益を増やしたいという考えの方が多いと思います。

それならば、インド株よりも利益が期待出来るNASDAQを選択されてはどうでしょうか。

あくまでメインのつみたて投資とは別の「楽しむ為の投資」という条件付きですが、魅力的な投資先だと思いますよ。

NASDAQに投資して間接的にインド成長の恩恵に預かりましょう!

www.katsurao.info

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