分配金を貰うと損するって知らないの?『アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース』
タイトルにある投資信託は、私が趣味で某店舗型証券会社の購入金額ランキングをチェックしていた時に見つけたものです。
ちょっと調べた所、この投資信託は悪名高き毎月分配型に似た投資信託で、購入手数料最大3.3%、信託報酬1.7%超と保有コストも割高でした。
「どうせ投資初心者の人が銀行の窓口で勧められたんでしょ?」と思いましたよね。
私もそう思って大手インターネット証券の投信ランキングもチェックしてみたのですが、並み居る優良インデックスファンドの中に混じってこの投資信託が有るじゃないですか・・・???
というわけで今回は投資信託の積立で、サイドFIREを達成したブログ主が難癖を付けまくる記事です。
ただ人気だからと買ってしまったら大きな後悔になってしまいます、ご自分の資産運用プランを破綻させない為、購入検討中の方は是非とも参考にして下さい。
広告
分配金を受け取ってもお金は増えない
まず記事を読む前の大前提として、分配金を受け取った所で、お金は増えません。
分配金とは、顧客の保有する投資信託をかってに売却して、「今月の分配金です」と渡してくるだけなんです。
分配金ではなく
『投資信託の自動売却機能』と言い換えた方が分かり易いでしょう。
しかも、勝手に売却してくるのに、税金はしっかり取られるんですから、踏んだり蹴ったりです。
『予想分配金提示型』のどこにメリットが?
さて、目論見書によると投資先として 高い利益成長もしくは持続的な利益成長の可能性が高いと判断される企業を発掘しますと書かれています。ようは「なんか米国の儲かりそうな企業に投資します」という事ですね(笑)
保有コストは信託報酬が純資産総額に対して年率1.727%、買付手数料最大3.3%です。
因みに、優良投資信託として有名な投資信託(イーマクシススリム米国株式)の信託報酬が年率0.1%程度なので、胸を張って割高と言えるでしょう。
単純に米国株に投資したいのなら、イーマクシススリム米国株式を買えば良いのですから、人気の理由は間違いなく『予想分配金提示型』という分配金の支払い方法なのでしょうか。
分配金が予想できたところで何になる!
この投資信託の分配額は、基準価格(株価)で決まります。
基準価格が高い場合は分配金を多く支払い、逆に基準価格が下落すれば分配金が支払われない場合も有ります。
以下、目論見書から↓↓↓
この分配額を「ある程度予想できる」という事が売りなんでしょうが、予想できた所で何かメリット有るんでしょうか?
「生活費に使うから」等の理由で、分配金を受け取りたいなら、毎月定額分配の方が魅力的でしょ?
というわけで、なぜ予想分配金提示型が人気なのかをググって見た所、ある金融記事で
「毎月分配型は必ず分配金を出すので長期の資産形成に役立たない。その為、下落時に分配金を出さない予想分配金提示型に人気が集まっている」
と書いてありました。
????長期で資産形成したいなら
最初から分配金の出ない投信を選ぶでしょ!!!
分配金を貰った後はどうするの?
基準価格が高い時に分配金が出るという事は、少しづつ利益確定しているのと同じです。
しかし、自動で利益確定された分配金を受け取った後、その現金をどうするつもりなんでしょう?
「少しずつ利益確定して現金で保有、次の暴落時に買い増し・・・」なんて高度な事が出来るんだったら、投資信託の分配金なんぞに頼ることなく、利益確定の時期を自分で判断できると思いますが(笑)
そもそも分配金が出る投資信託はダメ!!!
記事の初めにも少し書きましたが、私は予想分配金提示型を含め、分配金が出る投資信託を絶対に買いませんし、他人に勧めることもありません!
それは分配金は税金的に不利になる、せっかくの複利効果が使えない等の大きなデメリットがあるからです。
もちろん、老後の年金生活をしている方など、毎月決まった額が口座に振り込まれる投資信託に需要が有ることも承知しています。しかし
毎月分配型はコストが高すぎ
分配金を出さない優良投資信託の保有コストはせいぜい0.2%程度でアライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dの1.7%と比べると圧倒的に安いです。
資産1000万円なら、1.5%の差は15万円ですよ!!!
もし仮に銀行が投資信託の自動定期売却サービスを年15万円の手数料でやっているとしたら申し込むんですか???
私なら楽天証券の定期売却サービスは手数料なしで利用できるので、そちらを利用します。
一部売却なら分配金ではないので、支払う税金も少なくて済みますよ。
基準価格は低迷中です。
他の投資信託と基準価格を比較(直近3年):楽天証券の銘柄比較を使用
せっかくなので基準価格の推移についても注目してみましょう。
『分配金を出す=基準価格が下がる』ですから当然のようにNASDAQやS&P500 の、分配金を出さないインデックスファンドにボロ負けしています。
プロが運用するアクティブファンドだから分配金を貰ったうえで、尚且つインデックスファンドに匹敵する運用成績を・・・世の中そんなに甘くありませんw
広告
まとめ:毎月分配型の数少ないメリットを放棄した投資信託!
今回注目したアライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコースは保有コスト割高な投資信託で、最大の売りである予想分配金提示型も大きなメリットはありません。
更に、基準価格の上げ下げで分配金額がコロコロ変わり、最悪分配金0円の可能性もある為、毎月定額が銀行口座に振り込まれるという、毎月分配型の数少ないメリットもなくなりました。
つまり予想分配金提示型の投資信託は、毎月分配型の唯一のメリットを放棄したダメダメ投資信託なのです。
わざわざ、謎の投資信託を選ぶより、王道のインデックス投信を選ぶ方が、賢明ですよ。
高配当株投資も意外と難しいですが、裏技?があります。www.katsurao.info
広告