新NISAの開始により、インデックス投資がますます注目を集めています。
S&P500や全世界株式の投資信託が次々と設定され、運用会社同士のコスト競争も激。
投資家にとっては嬉しい流れですが、選べる商品の増加に伴い「どれを選べばいいのか」と迷う初心者も少なくありません。
そんな中、よくある質問がこちらです。
「値段が安い方がたくさん買えるのでお得ですか?」
結論:値段の高い安いは投資成果に全く関係ありません。
また投資成果と別の見方をすれば、逆に高い方が有利と考えることもできます。
この記事を読めば、投資信託の値段に対する無用な悩みなど銀河の彼方へ消え去り、今日にでも効率的に投資を始められるようになるでしょう。
注:本来、投資信託の値段は基準価額と記載すべきですが、初心者さん向けの記事の為『値段』で統一します。
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同じ全世界株投資先でも値段はさまざま
まず2024年11月23日時点で有名投資信託の値段を見てみましょう。
どれも全世界株式に投資する低コストで甲乙つけがたい優良ファンドです。
- 27,016円:eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)
- 25,169円:SBI・全世界株式(雪だるま)
- 16,417円:SBI・V・全世界株式
- 13,945円:楽天・オールカントリー株式
オルカンと楽天は2倍近い違いがありますね。
「おっ!楽天が一番安いじゃん!」と思いがちですが、私たちが投資信託を買う時、どのように注文を出しますか?
ほとんどの人が『5千円』など、金額を指定してその金額が投資されますよね?
たとえ値段が高かろうが安かろうが私たちの投資額は同じです。
口数単位で投資信託を買っている
ほとんどの投資信託が基準価額(値段)を1万口あたりで表示しています。
1万口当たり基準価額(値段)2万4,005円ですから。1口に直すと2.4005円です。
この1口2.4005円の投資信託を5,000円分買うとしたら
5,000円÷2.4004円≒2,083口
約2,083口のオルカンを買うということになりますね。
値段がいくらでも関係ない
これをふまえて本題『値段が安い方がお得なのか』に戻りましょう。
1万円の投資信託と2万円の投資信託を5千円買い付けたケースで比較します。
- 1万円の投資信託:1口1円を5,000口保有
- 2万円の投資信託:1口2円を2,500口保有
どちらがお得に買えていますか?
両方とも投資信託が2倍に値上がりしたとして計算してみましょう。
- 1口1円を5,000口保有(5千円)
↓↓↓(投資信託が値上り)
1口2円を5,000口保有に(1万円) - 1口2円を2,500口保有(5千円)
↓↓↓(投資信託が値上り)
1口4円を2,500口保有に(1万円)
どちらも投資額5千円が1万円になりましたね。
投資信託を飲み物の箱売りで例えてみよう
投資の計算に慣れていないと分かりづらいかもしれません。
そこで、投資信託ではなく飲み物のペットボトルを買うとして考えてみましょう。
- 1リットル100本:1万円
- 2リットル100本:2万円
5千円分(50リットル)の飲み物を買うならどちらを買っても同じです。
- 1Lボトル:1本100円が50本=5千円
- 2Lボトル:1本200円が25本=5千円
投資信託の値段は箱売りの価格みたいなものです。
しかも、投資信託は1円単位で買えますから、ばら売りどころか『量り売り』でもOKなんですよ。
同じ投資先・同じコストなら高い方がいい
投資信託の買付け開始時の値段は、多くの場合10,000円からスタートします。
記事冒頭で紹介した全世界株式に投資する投資信託では運用期間が長いほど値段が高いですね。
各投資信託の設定月(作られた月)はこちら
- 2018年10月(27,016円):eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)
- 2017年12月(25,169円):SBI・全世界株式(雪だるま)
- 2022年1月(16,417円):SBI・V・全世界株式
- 2023年10月(13,945円):楽天・オールカントリー株式
投資先が同じでコストも変わらない場合、値段が高いということはそれだけ長い期間に渡って運用してきたということです。
途中で逃げ出した投資信託もある
実は投資信託の運用会社が『自分たちが儲からないから』という理由で「もう投資信託事業を止めます」と発表した事例があります。
さすがにSBIや楽天がこんなことをやるとは思いませんが、できたばかりの投資信託が撤退することは珍しいことではありません。
安いかろう悪かろうが投資信託
投資信託の値段が安い理由は主に3つです
- できたばかりで10,000円付近
- 運用が上手くいかず値下がりしている
- 分配金を出し過ぎて下がっている
分配金については別の記事中で解説してます。
どれも喜ばしいものではありません。
普段の買い物なら『同じ商品なら安い方がいい』ですが投資信託は『同じ商品(投資先・コスト)なら高い方がいい』なのです。
投資信託の値段が高いということは、長く運用し続けられてきた証明でもあるのです。
だから・・・
結論:全世界株式なら運用期間が長く保有コストも最安クラスの『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』通称:オルカンを買っときましょう。
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