銀行の窓口にいる人は投資のプロじゃない!
投資信託の良し悪しを見分ける方法をお伝えする前に、投資をしていない方が良くする勘違いについて触れておきましょう。
それは『銀行の人は投資のプロ』という勘違いです。
投資の世界では「窓口で勧められた投資信託は買うな」は有名な話です。
この言葉の意味は、投資信託を選ぶ際には、自分でしっかりと情報を探し、考えることが大切だということですが、それ以上に
窓口で売られているのは、買うべきではない投資信託が多いからです。
だからこそ、自分自身でより良い投資信託を選ぶ力を身につけることが大切なんですね。
この記事では、適切な投資信託の選び方と、避けるべき投資信託をわかりやすく解説します。
また、最後にはネット証券がイマイチ信用できないという方へのアドバイスも書いていますよ。
銀行の窓口で投資を始めようと考えている方、または既に始めてしまった方、この記事があなたの手助けになれば幸いです。
注:この記事はインターネットは苦手だけど、頑張ればネット証券を使えるという方に向けて書いています。
ネットなんて絶対無理という方には別記事を書いていますのでそちらを参考にして下さい。↓↓↓
この記事で分かる事
・ダメな投資信託は一目で見分けられる!
・目論見書はここだけ見ればいい!
・ネット証券に抵抗がある人はauカブコム証券がオススメ
- 銀行の窓口にいる人は投資のプロじゃない!
- 投資経験者でも投資信託選びで失敗することが有る
- デメリット:銀行は手数料を稼がないといけない
- 投資信託の手数料で運用成績が大きく変わります。
- 投資信託の名前に潜む危険なワード
- とりあえず目論見書はここだけ見ましょう。
- 個人的にオススメする投資信託を紹介
- 投資はインターネットの証券会社で始めて下さい
- まとめ:買ってはいけない投資信託
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投資経験者でも投資信託選びで失敗することが有る
実は私も仕組みを良く分からないで買った投資信託(ETF)で失敗したことが有るのです😰
今でこそサイドFIRE生活をしながら情報を発信できるくらい、投資の知識を得ることが出来ましたが、
株式相場に関係なく下がり続けていく投資信託を半年近く保有していた時期がありました。
そこそこの含み益を出して「自分は投資に詳しい人」と勘違いしていた時期です。
お恥ずかしい・・・😅
投資において経験は大切ですが、こんな失敗経験など必要ありません。
ぜひ続きを読んで、より良い投資信託を選んで下さいね。
デメリット:銀行は手数料を稼がないといけない
冒頭の4コマ画像はフィクションですが、銀行の窓口を担当している人が、投資信託の一つ一つについて深く理解しているわけではありません。
日本には6千本を超える投資信託が有るのです。
そもそも、営利企業である銀行の目的は私達の手数料で利益を出す事なんですよ。
自分自身が主体となって、より良い投資信託を選ぶ必要があるのです。
投資信託の手数料で運用成績が大きく変わります。
それでは優良な投資信託を見分けるための手段をお伝えしましょう。
まず最初に、投資を始める前に絶対に忘れてはならないことがあります。
それは『投資には手数料がかかる』という事です。
投資信託の主な手数料は保有期間中ずっとかかり続ける信託報酬ですね。
これは、投資信託の資産額から一定のパーセンテージ(年率0.1~3%弱程度)で自動的に引かれていきます。
小さな額に思えるかもしれませんが、長期的に投資を続けるとその影響は大きくなります。
下の画像は100万円分の投資信託を買って、30年保有した場合の資産額です。
資産額の差=支払った手数料ですから、その重要性に気付いて頂けるでしょう。
最初の投資先選びで失敗してしまうと○十年に渡り、高い信託報酬が資産運用の足を引っ張り続ける事になってしまいます。
簡単に投資信託の良し悪しを見分ける方法を学んで、大切なお金をしっかりと守りましょう。
投資信託の名前に潜む危険なワード
投資信託の銘柄名には警戒すべきワードが存在します。
そのワードはこちらの6つです。
- AI・宇宙開発など、『特定の事業ジャンル』
- 『成長』『プレミアム』等、もうかりそうなワード
- 『アメリカと日本以外の国名』
- 『為替ヘッジあり』
- 『ブル』『ベア』『レバレッジ』『インバース』等の謎ワード
- お小遣いが貰えると勘違いしがちな『分配』
それでは一つずつ解説していきましょう。
❶ブームに乗った事業ジャンルの投資信託は売り時が難しい
通称『テーマ型ファンド』と呼ばれるものです。
世間でブームになっているワードを見ると株価が上がりそうな気がしますよね。
しかし、大切な事を忘れていませんか?
それは、買った投資信託はいつか売らなければ意味がないという事です。
証券会社や銀行の店舗やホームページには『AI』等のブームに乗った投資信託の広告が貼られていますね。
しかし、数年前にブームになっていた『5G』の広告はめっきり見かけなくなりましたね。
以下のグラフチャートで値動きを見てみましょう。
コロナショック後、真っ先に上昇に転じた5Gの投資信託ですが、途中で失速していますね。
銀行の窓口で勧められるがまま買った人で、高値で売り抜ける事ができた人がどれだけいるのでしょうか?
ブームの銘柄は売り時を判断しなくてはいけない銘柄なのです。
投資信託は買ってもらってナンボですから、ブームになっている事業ジャンルをテーマに多くの投資信託が作られます。
しかし、ブームが去った後は値下がりの一途をたどる事になるでしょう。
投資上級者が短中期トレードで買うのは否定しませんが、長期投資が前提の投資初心者さんは避ける事が賢明でしょうね。
❷『成長』『プレミアム』等、もうかりそうなワードはNG
『成長』や『プレミアム』のような、一見魅力的なワードが銘柄名に含まれている投資信託はアクティブファンドと呼ばれる、プロの投資家が積極的に利益を狙う投資信託ですので、高額な手数料を伴います。
なお「プロに任せるのなら安心でしょ?」と思うのは勘違いですよ。
そのプロが戦っている相手も同じようにプロの投資家なのですから、常に勝てるわけではありません。
プロ野球選手が3割しかヒットを打てないのは、相手がプロのピッチャーだからです。
いかにも『もうかりそうなワード』は高額な手数料の証みたいなものです。
投資初心者は避けた方が賢明でしょう。
❸アメリカと日本以外の国名:高い手数料になりがち
現在、世界で一番大きい国はアメリカですから、世界中の投資家がアメリカの株式市場に絶大な信頼を置いています。
そのため多くの投資資金が集まり、安価なコストで投資ができるように市場が整備されきました。
そして、私達が利用するのは日本の証券会社ですから、余計なコストをかけることなく日本の株式市場に投資する事ができます。
しかし、他の国ではそうはいきません。
例えば、今話題のインドの株式に投資するには、日本円をインドルピーに両替しなくてはなりません。
私達は日本円で投資信託を買いますから、見えないところで両替手数料が支払われているんです。
そのコストを間接的に負担するのは私達ですね。
信託報酬が割高になりやすいアメリカや日本以外の国名が含まれる投資信託は避けるべき投資信託です。
❹『為替ヘッジあり』コストの割にほとんど意味がない
『為替ヘッジあり』の投資信託は円高円安の影響で価格が上下しない特徴があります。
しかし、どうせ株価が上下すれば価格は上下しますから、為替相場の影響だけを無くしたところで、たいしたメリットはないんですよ。
せいぜい「値動きが小さくて安心のような気がする」程度でしょうか。
更に、皆さんが投資を始める理由は老後の生活費や子供の教育費など、はるか未来のためですよね。
重要なのは投資信託を売る時の為替相場だけです。
為替ヘッジにはコスト(手数料)がかかりますから、延々と払い続けるのは勿体ないですよ。
投資信託を売る時に円安か円高かは五分五分なのです。
祈る事が最もコストパフォーマンスの良い為替変動対策だと思いますよ。
別記事で為替ヘッジ付き投資信託を解説しています。
❺「ブル」「ベア」「レバレッジ」等の危険なキーワード
投資信託の名前に「ブル」「ベア」「レバレッジ」が含まれている場合、その投資信託を買ってはいけません。
これらのワードは複雑な取引を駆使して、利益を狙おうとする投資信託です。
俗に言う『デリバティブ取引』ですね。
実は質の悪い事に、稀に『投資信託売上ランキング』の上位に入って来てしまうんですよ。
株式市場が好調で株価が上がり続けると、一獲千金を夢見た一部の投資初心者さんが、これらの投資信託を買いまくるのです・・・(泣)
なお、これは私の様な一個人投資家の私見ではなく、金融庁の見解でもあります。
新NISAの取扱銘柄に名指しで除外されているのがその証拠でしょう。
金融庁が「買うな」と言っているに等しい投資信託など投資するに値しません!
新NISAの解説画像、成長投資枠の投資対象商品欄に注目↓↓↓
❻『分配』はお小遣いじゃありません
投資信託の名前に「分配」というワードがある場合も投資すべきではありません。
その投資信託は分配金を出す事を売りにしている投資信託だからです。
分配金と聞くと「お金が増える」「お小遣い」というイメージが湧く方が多いと思いますが勘違いです。
実はただの現金の払い戻しなんですよ
投資信託を売却して、そのお金を「今月の分配金ですよぉ」と言いながら口座に振込んで来るだけです。
もちろん保有中の投資信託を売却するのですから、受取った分配金の分だけ投資信託の価格は下がりますよ。
分配金を出すだけなら、まだいいんですが分配金には税金がかかります。
それに加えて毎月分配型は投資信託を売却して投資家に分配する作業を毎月行っています。
毎月決算をやっている様なものですからコストが跳ね上がりますよね。
そのため信託報酬が高いです。
「分配金は百害あって一利なし」と覚えておきましょう。
投資信託から現金収入が欲しい方は少しだけ売却すればOK
なお、既に定年を迎え退職金運用のために投資をされる方などは、日々の分配金で現金収入を得る事に魅力を感じる方が多い事も理解しています。
そんな方には分配金よりも保有投資信託の一部売却をオススメします。
信託報酬の安い投資信託を保有して、定期的に売却すれば実質分配金と同じですし、支払う税金も安くなります。
一部売却について解説した記事には
↓のボタンから移動できますよ。
とりあえず目論見書はここだけ見ましょう。
さて、ここまで買ってはいけない投資信託を選別する方法を紹介しました。
ここからは投資信託の説明書『目論見書』を見て買ってもいいと判断すべきポイントを紹介します。
目論見書は投資信託の「説明書」
目論見書には投資信託の様々な情報が掲載されています。
- 投資先:株式・債券・不動産など
- 投資地域:国・全世界・先進国・新興国など
- 目標とする指数:S&P500・NASDAQ・TOPIXなど
- 手数料:購入手数料・信託報酬など
- その他:良く分からない謎の数値やグラフ😅
ネットや書籍で投資信託の情報を調べていると「目論見書の内容を理解することが重要です」などと書いてありますが、難しいですよね。
全部を理解するのではなく、どこを見れば良いのかを知る事が大切なんですよ。
信託報酬が0.2%未満の投資信託を選びましょう
買っても良い投資信託を見分けるために最初に見るべきポイントは信託報酬です。
大抵、目論見書の最後の方に書かれているので、頑張って探してみて下さい。
日本で購入できる投資信託だと、最安クラスの信託報酬は0.1%程度ですから、個人的に0.2%を超えていたら、他の投資信託を探した方が賢明だと思いますね。
探しても見つからないのなら、そもそも初心者が投資するような投資先ではない可能性が高いです。
インデックスファンドが最低条件
次に目論見書で確認して欲しい事は、その投資信託が株価指数に連動するインデックスファンドかどうかという点です。
何処を見ればわかるかというと、目論見書の1ページ目ですね。
そもそもインデックスファンドってなに
インデックスファンドという言葉を聞いたことが無い方に説明しますと、日経平均株価などの、株価指数に含まれる株を全部買ってしまおうという投資信託です。
成長しそうな企業を見つけ出して投資するには知識と経験が必要ですよね。
しかし、eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)という投資信託を買えば、ニュースでお馴染みの日経平均株価と同じ値動きをするのですから、投資家は難しい投資企業選びをする必要がありません。
投資初心者でも平均的な運用成績を残す事ができるんです。
もちろん日経平均の他にも米国の株価指数S&P500や全世界の株価指数の投資信託も販売されていますよ。
良く分からないインデックスファンドもある
ただ、インデックスファンドならどれでもOKという訳ではありません。
世の中には変わった株価指数が有るのです。
これらは『買うべきでない投資信託』の所で解説したブームに乗った事業ジャンルに近いですね。
「じゃあどうすりゃいいんだ」と思われた方。
お任せください。
投資信託の銘柄名に以下のワードが入っているインデックスファンドを選べばいいんです。
- 日経平均
- S&P500
- 全米株式
- 全世界株式
- 先進国株式
この中から選べば外れはありません。
個人的にオススメする投資信託を紹介
さあ、ここまで読んで「結局どれを買えば良いんだ?」とお嘆きの方もおられるでしょう。
そこで私のオススメ投資信託を紹介します。
なお、投資は自己責任が絶対ですから、他人が勧めている銘柄を何も考えずに購入するのは避けるべきです。
あくまで最終的に決めるのは自分自身という事は忘れないで下さいね。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
優良な投資信託は沢山ありますが、何本も紹介しては決められないですよね。
そこで1本のみ紹介します。
投資初心者さんにはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)一択です。(以下、オルカンと表記)
「えっ?米国株式じゃないの?」と思われた方がいるかもしれませんね。
確かに過去の利回りは米国株の方が利益が出ています。
あえてオルカンをオススメする理由は、投資期間中に余計な事を考える必要が無いからです。
現在は米国株式への投資が良い選択かもしれませんが、○年後に日本が奇跡の復活を遂げ、米国と肩を並べるかもしれません。
そんな時、「米国以外にも投資すべきなんじゃ?」と迷いますよね。
悩むという事は不安になるという事です。
オルカンに投資していれば、自動的に投資割合が調整されますので、悩む必要はありません。
オルカンに投資すれば世界情勢がどんなに変化したとしても、
完全にほったらかしで投資ができるんです。
他にもオルカンには以下の様なメリットも有りますよ。
- 最安クラスの信託報酬
- ほとんどのネット証券で購入できる
オルカンについては別記事でも解説しています。
ボタンから解説ページに移動できますよ。
投資はインターネットの証券会社で始めて下さい
最後はどこで投資信託を買うべきかをお話ししましょう。
まず、いつも使っている銀行や通勤途中に有る証券会社の窓口には近寄ってはいけません!
銀行でも優良な投資信託を扱っている所もありますが、その多くがインターネット口座限定の取り扱いです。
どうせインターネットで口座を作るならネット証券に口座を作ってしまいましょう。
有名な大手ネット証券はこちらです。
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
「はいはい、良く紹介されるネット証券だよね」と思われましたよね😅
インターネット証券に抵抗がある方には『auカブコム証券』がオススメ。
大きな店舗を持つ銀行と比べて、実態の見えにくいネット証券を好きになれない方の気持ちも分かります。
だからこそ、この記事にたどり着き、ここまで読んで下さったのでしょう。
そんな方には、都市銀行の三菱UFJ銀行と同じグループ会社のauカブコム証券をオススメします。
良く分からない謎のネット証券より三菱UFJフィナンシャル・グループなら安心できると思いますよ。
更に、ご本人ではなく親御さんが「ネット証券は嫌だ」という理由で、投資を始めてくれないの場合も、
無理にネット証券を勧めるのではなく都市銀行のグループ会社というイメージを利用すると説得しやすくなります。
もちろん、私がオススメしているオルカンの買付も可能ですよ。
↓↓↓公式ページでauカブコム証券がどんな証券会社か調べる↓↓↓
まとめ:買ってはいけない投資信託
残念ながら銀行の窓口は投資を始めるのに適した場所ではありません。
むしろ近づいてはいけない場所です。
今回の記事では銀行で投資を始めようか検討中の方に、買ってはいけない投資信託の見分け方を解説しました。
銀行の窓口で貰えるパンフレットには、かなりの高確率でこれらのワードが使われているはずですよ。
難しい目論見書についても少し解説しました。
投資経験のない方が読むとほとんど理解できないかもしれませんが安心して下さい。
投資のベテランだってほとんど解りません!
投資初心者さんは
- インデックス投資か
- 信託報酬は安いか
とりあえずこれだけ分かれば十分でしょうね。すべて理解しようとするのは時間の無駄です。
もしも投資信託の銘柄選びを趣味でできる方でしたら、全解読に挑戦してみて下さい(笑)
オススメの投資信託はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
投資先は以下のインデックスファンドの中から選べば良いでしょう。
- 日経平均
- S&P500
- 全米株式
- 全世界株式
- 先進国株式
しかし、個人的意見としてオルカンを強く推しました。
過去の利回りだけ見るとS&P500に魅力を感じますが、オルカンには大きなメリットがあります。
それは世界の経済がどう動こうが、完全にほったらかしで投資が可能な事!
これは大きいですよ!
それでは投資信託選びに悩む皆さん、ぜひ上記のポイントを踏まえ、より良い投資生活を送る一助となることを願っています。
「ネット証券なんて絶対無理」という方には↓の別記事を参考にして下さい。
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