まさか『○○社株価連動債券』とか買ってませんよね?
証券会社のHPを開くと、かなりの高確率で広告が出ている事で有名な『仕組債』。銀行預金では絶対に不可能な高利回りが売りで、密かな人気商品だそうですが・・・
投資歴15年越えのブログ主から言わせると
「買ってる人は、絶対に勘違いして買ってるな」ですよ。まぁ、ある程度投資経験がある人なら似たような意見だと思います。
あなたが持っている『仕組債』はこんな感じじゃないですか?
【早期償還条項付】参照株式株価連動社債(〇〇株式会社)
- 参照株式:○○株式会社
- 発行体:△△バンク
- 格付け:Aa3(Moody's)・A+(S&P)
- 買付手数料:無料
- 利率:年9.55%(税引前)/ 7.609%(税引後)
- 期間:1年
- ノックイン判定水準:当初価格の70%
- 早期償還判定水準:当初価格の105%
- 利払い:年4回
- 早期償還評価日:満期償還日を除く各利払日の5営業日前
- 当初価格:2022年✖月△△日の参照株式の株価終値
こんな仕組債は持っている投資初心者さんは、色々と勘違いしていると思いますよ。
①「株が上がれば儲かる」なんて思ってませんよね?
○○株式会社の株が上昇したところで、基本的に利益の上限は最初に設定された7.609%までです。仮に○○株式会社の株価が100倍になったとしてもです。
基本的としたのは、株価が上昇した分だけ儲かる可能性も0ではないんです。奇跡的な確率ですがね・・・まぁ、その条件が分かる人がこの仕組債を買う事はないでしょうがwww
②「高格付けだから安心」なんて思ってませんよね?
『格付け:Aa3(Moody's)・A+(S&P)』は、債券を発行している△△バンクの格付けであって、〇〇株式会社の格付けではありません!
最も重要な〇〇株式会社がどの程度の格付けなのかは、何処にも書かれていないんですよwww
③「手数料が無料」なんて思ってませんよね?
確かに支払う手数料は無料でしょうが、この仕組債の利回りを決めているのは、証券会社側ですよ。何のことは無い手数料相当額の分だけ、利回りが低く設定されているだけです。そうでもしなければ、証券会社が儲かりませんからね。
逆に考えると、証券会社の儲け分を引いてもコレだけの高利回りという事は、とってもリスクが高い投資先なんですねwww
④「早期償還で儲かったから、また買おう!」なんて思ってませんよね?
なぜ、早期償還などという謎の条項が付いているかというと、株価が上がってしまうとノックイン判定されにくくなるからです。実はノックインしてくれた方が、証券会社が儲かるんですよ。(詳しくは別記事で書いています)
そのため株価が上がってしまったら、一旦お金を返して、再びノックインしやすく設定された新しい仕組債を買ってもらうんです。
早期償還で得た僅かな利益が成功体験に成ってしまい、殆んどの人が再び仕組債を買ってしまうでしょう。少しずつ大損に近づいているとも知らずに・・・
もしあなたが、勘違いして仕組債を買ってしまったなら仕方ありません、せめて次の償還日を最後にして下さい。
少ないリスクで高利回りの投資先なんて、この世に存在しないんですから。
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