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【毎月分配型 世界のベスト】6年で元が取れる計算の致命的な欠陥:インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)

世界のベストを6年持てば元が取れるは本当か

「世界のベストを6年持てば元が取れる」は本当か?徹底検証

この記事でわかること

  • 「6年で元が取れる」計算の根拠と、その致命的な欠陥
  • インベスコ 世界のベストが分配金150円を維持できた本当の理由
  • 現役世代が毎月分配型を持つべきでない理由

日経新聞に載った「6年で元が取れる」発言

日経新聞に、インベスコ 世界のベスト(毎月決算型・為替ヘッジなし)の保有者のこんな読者の声が掲載されました。

「値が下がっても6年持てば分配金だけで投資した金額が入る。だから下がっても売らなくていい」

毎月分配型投信、危うい活況 資金流入9年ぶり1兆円超え - 日本経済新聞

この記事は毎月分配型ファンドの人気を問題視した内容で、タイトルには「危うい活況」という言葉が使われていました。しかし、コメントを読んで「なるほど、世界のベストはお得かも」と感じた方も多いのではないでしょうか。

今回は、この「6年で元が取れる」という計算が本当に成り立つのかを徹底的に検証します。

まず、世界のベストの基本データを確認

インベスコ 世界のベスト(毎月決算型・為替ヘッジなし)の基本データは以下の通りです。

  • 基準価額:8,918円(2026年5月1日時点)
  • 分配金:1万口あたり150円(毎月)
  • 毎月分配の継続:2017年1月から継続中

ここで重要なポイントが一つあります。

毎月分配型は新NISAの対象外です。特定口座で購入する必要があり、売却益や普通分配金には20.315%の税金がかかります。

「6年で元が取れる」計算の根拠

日経新聞のコメントの方は、おそらく次のような計算をしていたと思われます。

項目 金額
基準価額(購入時の想定) 9,000円
月あたり分配金 150円
年間分配金合計 1,800円
税引き後(税率20%で計算) 1,440円/年
元本9,000円を回収するまでの年数 約6年3ヶ月

計算上は確かに「6年ちょっとで元が取れる」という数字になります。

しかし、この計算には致命的な欠陥があります。

致命的な欠陥:「150円が永続する」という前提

この計算が成立するには、毎月150円の分配金がずっと維持されることが大前提です。

では、150円の分配金を維持し続けるには何が必要でしょうか?

毎年1,800円を払い出し続けるためには、ファンドの運用成績が好調でなければなりません。

試しに、これからも年10%の運用成績が続くと仮定して、毎月150円の分配金を払い出し続けた場合のシミュレーションをしてみます。

年10%というのは、全世界株式の平均年リターン(6〜8%と言われます)を大きく上回る、かなりの好成績。それだけの好成績が続いても、基準価額はじわじわと下落していきます。分配金の額が運用利益を上回るペースで削り取られていくからです。

「6年で元が取れる」という計算は、基準価額が変わらないことを前提にしていますが、現実にはそうなりません。

年利10%で運用しながら毎月150円の分配を続けると基準価額は7年後にゼロになる

なぜ今まで150円を維持できたのか

ここで「でも世界のベストは実際に分配金を維持できているじゃないか」と思う方もいるでしょう。

その通りです。では、なぜ維持できたのか。

答えは奇跡的な幸運の連続です。

コロナショックでの危機

2020年3月、コロナショックで世界の株式市場が急落しました。このとき、世界のベストの基準価額は7,022円まで下落しています。

分配利回りを計算すると…

  • 年間分配金:150円 × 12ヶ月 = 1,800円
  • 基準価額7,022円に対する分配利回り:約25.6%

分配利回りが25%を超えるとはどういう意味か。それだけの利回りを運用で稼ぎ続けないと、基準価額を維持しながら分配金を出し続けることができないということです。通常であれば、とっくに減配になってもおかしくない状況でした。

しかし、その後に「前代未聞のリターン」が発生

コロナショック後、わずか2ヶ月半ほどで基準価額は9,498円まで急回復しました。

この回復率を年利換算すると…約334%です。

年利334%という、普通の相場では絶対に起きないような急回復があったからこそ、150円分配を維持することができたといえます。

その後も高い運用利回りが続いた

コロナショック後から2026年5月まで、年利換算で約26%という高い運用利回りが続きました。

これだけの奇跡が重なったからこそ、150円分配が継続できているのです。

裏を返せば、こうした幸運がなければ減配していた可能性が高いということです。

「6年で元が取れる」期待の本当の意味

「これからも6年で元が取れる」と期待することは、「今後も年20%近い運用リターンが続くはず」と予想することと同じです。

さすがにそれは楽観的すぎるでしょう。

そして、もし本当にそれだけのリターンが期待できるなら、毎月分配金という形で現金化してしまうのは非合理的。分配金を出さない年1回決算型のファンドに投資して、複利の恩恵を最大限受けるほうが合理的といえます。

現役世代に毎月分配型は必要ない

投資信託に関するアンケート調査(2025年版)によると、毎月分配型を保有している割合は20代で34%、他の現役世代も25%前後にのぼります。

分配金を「給料以外のお小遣い」として楽しみにしている方も多いのかもしれません。

しかし、考えてみてください。

毎月分配型は新NISAの対象外なので、分配金には20.315%の税金がかかります。

月1万円の分配金を受け取るために余分な税金を払うよりも、つみたて投資額を1万円減らして手元に置いておくほうが、はるかに効率的でしょう。

現役世代が毎月分配型を保有する合理的な理由は、ほとんどないといえます。

まとめ

  • 「6年で元が取れる」計算は、150円の分配金が永続するという非現実的な前提に基づいている
  • 世界のベストが150円分配を維持できているのは、コロナ後の年利334%という前代未聞の急回復など、幸運の連続があったから
  • 今後も同じ幸運が続くと期待するのは楽観的すぎる
  • 現役世代が毎月分配型を保有するメリットはほとんどない。新NISAのつみたて投資を優先すべき

詳しくは⇩

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