投資信託の自動リバランス機能で老後資金を守れ
老後に保有する資産額を維持し続けるためには、資産の投資配分を一定に保つことが非常に重要です。
松井証券はSBI証券や楽天証券に比べ知名度で劣りますが、無料ロボアドバイザー「投信工房」の自動リバランス機能が、資産配分を簡単に管理できる優れたツールであることをご存じでしょうか。
私は1年程前からこの無料ロボアドバイザーを利用して、試験的に資産の一部でGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の資産配分を真似する運用をしています。
今回は、老後資金の維持に必要な資産配分の重要性と、投信工房の自動リバランス機能の利点と利用手順について詳しく解説します。
- 投資信託の自動リバランス機能で老後資金を守れ
- 老後資金は株式と債券の組み込みが簡単
- GPIFの投資配分で老後資金を管理
- 簡単にできる操作を松井証券の画面で解説
- 実際に行われた自動リバランス
- まとめ:老後資金は松井証券でGPIFを真似しましょう
老後資金は株式と債券の組み込みが簡単
安心して老後生活を送るには資産を増やすよりも減らさないことを最優先に考えなくてはなりません。
もし「たくさん儲けたいから」という理由でNASDAQなどの値動きが大きい投資信託に全力投資していたら、万が一の暴落で資産が半分以下になってしまう危険があります。
あらかじめ決めたリスクを抑えた投資の配分を一定に保つことが必要なのです。
その下落リスクを抑えるため、資産の一部に値動きの小さい債券を加えることが一般的ですね。
例えば、資産の50%を株式50%を債券にすれば、株式が暴落しても、債券の下落が抑えられ全体的な資産の減少も抑えられます。
この資産配分を実行しているのが日本の年金を運用しているGPIFです。
GPIFの投資配分で老後資金を管理
GPIFは、日本の年金資産を運用する機関です。
その資産配分は数年毎に変更されており現在は株式と債券に50%ずつ、国内と海外50%ずつで、各資産25%ずつの非常にバランスが取れた資産配分で運用されています。
そのGPIFの運用状況をご覧ください↓↓↓
2023年が非常に株価が上昇した影響が大きいですが、画像右上の2001年度~2023年度の+ 4.36%は悪くない数字ですよね。
このGPIFの投資配分を簡単に真似できる手段が2つあります。
バランス型ファンドを利用する方法と松井証券の無料ロボアドバイザーサービス『投信工房』の自動リバランス機能を使うことです。
GPIFを真似できるバランス型ファンド
GPIFの資産配分を真似できるバランス型ファンドは以下の2つが思い付きますね。
大和-iFree 年金バランス
「GPIFの資産配分を真似します」と投資信託の説明書に明記されているのですが、新NISAで買付できないという致命的な欠点があります。
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
25%ずつの投資配分はGPIFとほぼ同ですが、あくまで今のGPIFです。
数年後に資産配分が変更されれば、元GPIFのポートフォリオになってしまいますね。
そこで松井証券の自動リバランス機能の出番です。
無料ロボアドバイザーで簡単に老後資金管理
完璧なバランス型ファンドがない以上、自力で資産配分を管理するしかありません。
自動リバランス(資産配分を一定に保つこと)を利用すれば、自分の設定した資産配分が維持されますから、GPIFの投資配分が変更になったとしても、それに合わせて自分の資産配分も変更御できます。
現在は以下の投資信託を25%ずつ保有すればGPIFの資産配分とほぼ同じにできますね。
- eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
- eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
- eMAXIS Slim 国内債券インデックス
- eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
この4銘柄を買い付けた後、自動リバランス機能で年に4回のリバランスを行い、長期に渡りGPIFの資産配分を真似したポートフォリオを維持しましょう。
簡単にできる操作を松井証券の画面で解説
これからホームページの画像を使って、投資信託の買付けと自動リバランス機能の設定を解説します。
松井証券に口座をまだ作られていない方は、下のボタンから公式サイトの口座開設ページに移動できますので利用してください。
それでは松井証券のホームページ画像で操作方法を解説しましょう。
❶松井証券のホームページからログインします
❷『投資信託の取引』をクリック
❸『ロボアド』をクリック
❹『目標ポートフォリオ』をクリック
❺『銘柄を追加する』をクリック
❻銘柄名に『eMAXIS Slim』と入力すると、eMAXIS Slimシリーズの投資信託が表示される
❼買付する投資信託の銘柄追加欄にチェックを入れる
❽『選択した銘柄を追加』をクリック
❾投資信託の割合を各25%に入力
❿『変更を保存する』をクリック
⓫『購入する』をクリック
⓬買い付ける口座を選択(特定口座又は新NISA)
買い付け金額(4銘柄の合計)を入力
⓭『目標比率で銘柄毎の金額を計算』を選択
⓮購入金額の合計が正しいことを確認
⓯目論見書を読み、全て閲覧済にする
⓰『次へ(注文条件確認)』をクリック
⓱取引パスワードを入力(ログインパスワードとは異なります)
⓲『注文する』をクリック
これで買い付けの操作は完了です。
次に買い付けた4銘柄の投資信託を25%の割合で維持させるための、リバランス設定をします。
❶『注文』を選択
❷『リバランス』を選択
❸『リバランスを設定する』を選択
❹リバランス頻度を4回、指定日を3ヶ月毎に設定する
❺全て閲覧済になっているのを確認する
❻取引パスワードを入力
❼『設定する』をクリック
これで完了です。お疲れ様でした。
実際に行われた自動リバランス
では、実際の自動リバランスがどのように行われるのか見てみましょう。
2024年5月のリバランス注文です。
黄緑のリバランス解約はeMAXIS Slimの全世界株式(日本除く)とTOPIXですね。
株式が上昇して目標ポートフォリオの25%を超えていたので、一部が売却されました。
そして黄色のリバランス購入はeMAXIS Slimの先進国債券と国内債券です。
- 売却
TOPIX:5,021円
全世界株:13,471円
合計:18,492円 - 購入
先進国債券:1,621円
国内債券:17,144円
合計:18,765円
売却額と購入額が少し異なるのは、売買が確定するタイミングが微妙に異なるからです。
しかし、あくまで資産配分を25%に近づけることが主目的なので、さほど気にする必要はないでしょう。
新NISA口座も利用できる
私は特定口座で保有していますが、自動リバランス機能は新NISA口座でも利用でき、非課税枠の中であればリバランス購入も新NISAでの買付を設定できます。
非課税枠が残っていないときは、自動的に特定口座で買付が行われる(松井証券に問い合わせで回答を頂きました)そうなので、資産配分が崩れることはありません。
まとめ:老後資金は松井証券でGPIFを真似しましょう
- 老後資産を守るためには資産配分が重要
- 株式と債券をバランスよく保有することがリスク分散につながる。
- GPIFの資産配分を参考にした運用が効果的
- 国内外の株式・債券を25%ずつ保有することでリスクを抑えられる。
- 松井証券は自動リバランスが可能
- 年4回の自動リバランスで資産配分を維持しやすい。
- 新NISA口座でも利用可能
- 新NISA口座でも自動リバランス機能を活用できる。
- 具体的な操作方法も簡単
- 松井証券のホームページを利用して解説しました。
松井証券の自動リバランス機能を活用して、リスクを抑えた。老後資産運用を目指しましょう。
※質問があればコメント欄をご利用ください。
GPIFを参考にした老後資産の運用は別記事でも詳しく解説しています。
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