つみたて投資系の投資ブログを続けていると、よくもらう質問
- 昔買った投資信託が結構な含み益なんですけど、
- 信託報酬が高いと気付いたんですよ。
- eMAXIS Slimのオルカンとかに乗り換えた方がいいですか?
これが明らかなダメファンドを保有していれば「速攻で乗り換えろ!」で話はすむのですが、
『以前は超優良ファンドだったけど、今は微妙なファンド』とかだと微妙なんですよね。
たとえば楽天VTや楽天VTIが悩みどころです。
税金を払ってでも乗り換えた方がいいのか、そのまま保有を継続か・・・
ちなみに結論は「状況による」としかいえません。
ゴメンナサイ。結果は含み益の多さや新NISA枠が余っているかなど状況により変わるんですよ。
今日は状況ごとに微妙な投資信託を手放すべきなのか解説します。
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ダメファンドは即売却が基本
もし現在保有している信託報酬が高すぎる、いわゆる「ダメファンド」であれば、すぐに売却するのが賢明です。
含み益も新NISA口座も関係ありません。
ダメファンドが口座に残っているとストレスが半端ないですよ。
とくに銀行や証券会社の窓口で勧められた投資信託は、ダメファンドである可能性が非常に高いです。
含み益があるからといって迷う必要はありません。
もし他の優良ファンドを買っていたとしたら、さらに多くの利益を得られたはずなんです。
「ダメファンドかどうかがわからない!」という方は見極め方を解説してますので参考にしてください。
↓↓↓
優良ファンドから超優良ファンドへの乗り換え判断は難しい
ダメファンドではないそこそこ優良ファンドを保有していると悩みますね。
前述の楽天VT(正式名:楽天・全世界株式インデックス・ファンド:信託報酬 年0.132%)は
数年前まで格安信託報酬の超優良ファンドでしたが、他ファンドとのコスト下げ競争に参加しませんでした。
そのため現在は、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(通称・オルカン:信託報酬 年0.05775%)等と比べると微妙なファンドになっています。
これを乗り換えるのかは悩みどころですね。
新NISAに乗り換えるなら迷わず乗り換え
特定口座から新NISAに乗り換えるつもりなら迷うことはありません。
乗り換えは売却が必須ですので一度現金化されます。
新たに新NISAの買い付けで、楽天VTではなくオルカンを買えばいいだけですね。
ただ「そもそも新NISAに乗り換えるべきか」という問題がでてきます。
その判断については別記事で解説していますので参考にしてください。
↑この画像を解説した記事に移動できます↓↓↓
特定口座・旧NISAから新NISAに移した方がいいの?3つのポイントを確認するだけで、どちらが有利か分かります
特定口座から特定口座は含み損益による
乗り換えで迷うのは売却時にかかる税金ですね。
大きな含み益が出ていると乗り換え時の売却で税金を取られてしまいます。
逆に含み損状態で乗り換えると、買付け価額が下がってしまうので上昇に転じた後、余計な税金がかかってしまいますね。
どちらも悩みどころです。
含み損:損益ゼロ付近まで保有する
楽天VTが登場した2017年以降、基本的に株価は右肩上がりでしたから、含み損状態の人は今年2024年の7月に一括買いした人くらいでしょうか?
それでも損益ゼロ付近でしょうから、税金の有利不利は少ないでしょう。
それならば、すぐに乗り換えるのが賢明です。
他に優良な投資信託があると知りながら楽天VTを持ち続けるのは相当なストレスになりますからね。
ただ今後、大暴落が発生した後、さらなる優良投資信託が登場するかもしれません。
そうなった場合にすぐ乗り換えてしまうと、税金的に不利になります。
含み損の投資信託を売却して乗り換えると、新たに買付けた基準価額が取得単価になるため、そこからの上昇分が課税対象になります。
逆にそのまま保有していれば、上昇して元の取得単価を超えたところから課税対象になりますね。
2024年9月初頭では関係ありませんが、今後のために知識として知っておいてください。
含み益:ものすごい割合の含み益があるならそのまま保有
さて、含み益の方は乗り換えるべきかの判断が非常に難しいです。
実はどこで乗り換えると有利になるかの分岐点を明確にしようと頑張ってんですが、結論
変数が多すぎて無理!
ちょっと待って!戻るボタンを押さないでください。
ちゃんと検証した結果、分からないという結論に達したのです。
下の表は1000万円の楽天VTを以下の条件で保有し続けた場合が、オルカンに乗り換えた場合よりどれだけ資産が増えているかの検証です。(マイナスが楽天VTを持ち続けた方が不利)
・資産額1000万円(含み益含む)
・株価が年5%で上昇
含み益10万円 | 含み益90万円 | 含み益500万円 | |
---|---|---|---|
5年後 | -3.2 | 0.3 | 18.2 |
10年後 | -8.1 | 0 | 40.5 |
20年後 | -26.9 | -5.1 | 100.4 |
(単位は万円)
含み益10万円(1%)では、乗り換えると楽天VTが不利な結果です。
乗り換え時の税金が2万円で総資産額の僅か0.2%ですから、信託報酬の差でオルカンに直ぐ追い越されてしまいました。
逆に含み益500万円(100%)は、乗り換え時の税金が100万円と膨大です。
投資額100万円の差は資産額の10%にも及びますから、信託報酬の差0.07%だけで埋めることはできず差は開き続ける一方です。
しかし、含み益90万円(9%)だと10年付近までわずかに楽天VTが有利ですが、逆転しオルカンが差を広げていきます。
つまり、結果は「有利不利は状況によりコロコロ変わる」としかならないのです。
わずかな含み損なら乗り換えをおすすめ
とはいえある程度の目安を書いておきましょう。
10%程度の含み益だったら乗り換えてしまえ!です。
細かいところまでこだわるとキリがありません。
大きな含み益が出ているならそのまま保有し、大暴落で+10%程度まで下落したら乗り換えを考えればいいのです。
微妙なところにこだわって、ストレスの元になるくらいならスパッと乗り換えて楽になりましょう。
そもそもダメファンドか見極める自信がないなら↓↓↓の記事を
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