金投資は『安全・安心・低リスク』と思い込んでいませんか?
みなさん、金投資にどの様なイメージが有りますか?
結論から先に書くと、金は決して安全な資産などではありません。
「有事の金」という有名な言葉がある為、金は安全な投資先と思われている方が多いと思いますが、実は株式以上に価格が上下することをご存じでしょうか?
多くの個人投資家は「株式だけではリスクが高いから」という理由で金を保有しています。
しかし、私達の様な一般市民に金投資は不要です。
その理由は「リスクは有るのに利益が期待できない」中途半端な資産だからです。
そもそも「有事の金」という言葉こそ、株式の下落を補えるだけの値動きがある。つまりリスクが高いという証明ではありませんか?
今回は金投資が私達のような一般市民には不要な投資先である事を解説します。
インデックス積立てに不安を感じて、金投資を始めてしまった方や、これから金投資を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
この記事を通して、最適な投資方法を見つける手助けができればと思います。
この記事で分かる事。
- 金は安全・安心な資産じゃない!
- 金投資で取られる隠れた手数料『異なる買値と売値』
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金投資に良くある勘違い:あなたにとって「安全な資産」とは何ですか?
金と聞くと『安全資産』というイメージが湧くと思いますが、何をもって安全というのでしょうか?
確かに金には、『絶対に価値がゼロにはならない』という利点があります。
金に投資する多くの金融商品の広告にもその表現が使われていることでしょう。
しかし、米国の株式市場のほとんど全てに投資するS&P500や世界中の株式に投資する投資信託の価値がゼロになることがあるのでしょうか?
『価値がゼロにならない』が安全資産の定義ならば、株式インデックス投資信託も安全資産です。
皆さんがつみたてNISAで投資をしているなら、既に安全資産を持っているんですよ。
株価と反対の値動きをするとは限りません!
「株価が暴落した時に値上がりするから」という理由で金投資を始められる方がいらっしゃいます。
上の4コマ画像の女性と同じ経緯で金投資を始められた方も多い事でしょう😅
確かに株価が暴落すれば、「株よりも金に投資しよう」という投資家が増えやすいので、金価格が上昇する場合が多いです。
しかし、結局、金価格が上昇する場合が多いだけであって、確実性はありません。
これは、コロナショック時の金価格と全世界株式(オルカン)の値動きを比較したものです。
値動き幅に違いがあるものの同じような値動きをしていますよね。
コロナショックはもっとも株価と逆の値動きをしてほしい時期です。
そんな時期に、一緒に下落するのでは、金に投資する意味が無いですよね。
悲しいことに「金は株価と逆の値動きをするから安心」は気休め程度にしかならないんです。
金価格の値動きは大きいんです!
金の値動きは決して小さいものではありません。ここ20年程の値動きは米国の株価指数S&P500よりも大きいくらいです。
これだけ大きな値動きをする資産を持っていて安心できますか?
ここ数年は上昇傾向ですが、大きく上昇するという事は大きく下落もするという事です。
資産を減らしたくないという理由で金投資を選択したのなら、見当違いの投資先でしょう。
本当に減らしたくない資金なのでしたら、個人向け国債等の元本保証資産を選択すべきですね。
純金積立の見えない手数料
ここまで金投資は安全な資産ではないことを解説してきましたが、金投資をおススメできない理由は他にもあります。
それは手数料が高いという事です。
金投資と聞いて真っ先に思い付くのは、証券会社や銀行で宣伝されている純金積立でしょう。
有名業者の純金積立手数料はこんな感じでしょうか。
・年会費:1,000円
・口座管理料:1,000円
・積立手数料:2%
年会費や口座管理料は設定していない業者も有りますし、売買手数料を無料にしている業者もチラホラ見受けられます。
しかし、純金積立に掛かる最大のコストはここに書かれていません。
それは売値と買値の差額(スプレッド)です。
株式を売買する場合は株価1万円の株は1万円で売買されます。
しかし、純金積立の場合は
- 金を買う時:1万円
- 金を売る時:9,800円
このような価格設定がされます。
1万円で買った純金を直ぐに売却しても、9,800円になってしまうんですよ。
この価格差の事をスプレッドといいます。
スプレッドは業者ごとに異なり基本的に1%~2%程度(変動します)です。
純金積立をされているみなさん。自分がどれだけの手数料を払ったのか、又はいくら払うのかを正確に把握していますか?
「金投資は株式投資より儲かる」は勘違い
下のグラフは『もし200年前に1ドルを○○に投資していたら』のグラフです。
比べるのも馬鹿馬鹿しいくらい、株式が金を圧倒してるんですよ!
1ドルを60万ドルに変えた、資本主義 | トウシル 楽天証券の投資情報メディアより
結構有名なグラフですので見たこと有る方も多いんじゃないでしょうか。
期間中の200年で株式が約60万倍になったのに対し、金は殆んど変わっていません。
金価格が株式以上に上昇するのは、歴史的に見ると限られた短い期間だけの特殊な出来事なんですよ。
あなたが長期保有を前提に金投資をしているのなら、その資金を株式インデックス投資に回した方が合理的ですよ。
それでも金投資がしたい!
これまで金投資を『安心・安全ではない』『手数料が高い』と酷評してきましたが金に投資する理由が全くないわけではありません。
その理由とは趣味です。
ふざけている訳ではありませんよ、「金に投資している人になりたい😊」も立派な投資理由です。
良くも悪くも『金』という言葉には魅力が有りますからね。
流石に金価格の暴落で生活や老後に支障をきたす額での投資は避けるべきですが、趣味に使う程度の額で保有するのなら構わないでしょう。
純金積立は手数料の関係でおススメできませんが、GLDM等の米国ETFを利用すれば格安手数料で金を保有する事が出来ます。
※楽天証券とSBI証券はGLDMの買付手数料が無料です(2023年5月4日時点)
ここまでのおさらい:クリックすると移動します。
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まとめ:金投資の真実:リスクと手数料を理解して賢く投資しよう
金投資は一般的に安全な資産とされることが多いですが、実際には必ずしも安全ではありません。
大きな値動きがあり、株価と同様に下落するリスクが存在します。
資産を減らさないための投資先として適さず、資産の減少を避けたいと考えるならば、個人向け国債などの元本保証資産を保有し、リスク資産への投資額そのものを減らすべきでしょう。
ただし、趣味・娯楽として金投資を楽しむのはアリだと思います。
純金積立は手数料が高くなるのでおススメはしませんが、米国ETF(GLDM等)を利用することで手数料を抑えることができるでしょう。
最後にもう一度、金投資の注意点
- 株式と反対の値動きをするとは限りません!
- 株式と同じくらい大きな値動きをする。
- 純金積立は手数料が高くなりがち。
一般市民がやる投資に金投資は不要です。
増やしたい資産はオルカン等の株式インデックス、減らしたくない資産は元本保証資産(個人向け国債等)、この2種類で十分でしょう。
金は投資の手段ではなく、趣味の範囲内で楽しんでくださいね。
どうせリスクを取るのなら、世界中の株式に投資するオルカンを選びましょう。
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