高配当株投資は割に合わないからダメ
オルカンやS&P500でのインデックス投資と並んで、なぜか大人気の高配当株投資。
失礼ながら「配当金でお小遣いをもらえる」という断片的な情報のみを妄信して高配当株投資をやっていませんか?
有名インフルエンサーで高配当株投資を推奨している人もいますが、それは大前提あってのことです。
それは『すでに十分な資産がある、又は老後資金の目途が立っている』ことです。
なぜなら高配当株投資は資産を手に入れる手段としては割に合わない投資手法だからです。
その理由はこちら。
- 資産を自動的に取り崩しているだけ。
- 時間の価値を無視している。
- 確実に平均点が取れる権利を放棄している。
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❶配当金は資産を一部売却しているだけ
配当金は企業が自分の資産を取り崩して株主にお金を配る行為です。
企業の保有資産が減るのですから、企業の価値が下がり、株価も下落するのが一般的です。
これを配当落ちと言います。
資産が自動的に売却され口座に入金されるようなものですから、ATMでお金を下ろすのに似ていますね。
これを儲かったというのでしょうか?
配当落ちという金融用語
企業が配当金を出すためには、自社の資産から現金を用意しなくてはいけません。
それは企業の価値が下がることを意味します。
配当金で現金を受取ると嬉しいのは認めますが、株価が下落するので総資産額としては変わっていません。
いや、むしろ税金を支払う分だけ資産が減っていると言えるでしょう。
もちろん株価は企業の持つ資産額だけで決まるわけではありません。
配当落ちと同じ日に、別のポジティブニュースがあれば株価が上昇することは十分あり得ます。
しかし、配当金を出すことが株価に対してマイナス材料であることは変わりありません。
なぜなら配当金を出すと、企業の成長が遅くなるからです。
画像上段の企業は営業利益の全てを配当金として株主に還元しています。
株主は現金残高が増えて嬉しそうですね。
しかし、下段の企業は利益を全て自社に再投資しました、工場を増やして売上倍増です。
受け取った利益を浪費(配当金の支払い)に回す企業と、再投資する企業、どちらの企業がより成長し株主の資産を増やしてくれるか明白ではないでしょうか。
❷時間の価値を無視している
高配当株投資をされている方の多くが見落としているのが時間の価値です。
みなさんはどれくらいの時間を高配当株銘柄を見つけ出すために使っていますか?
また、買い付けた銘柄も決算情報や経済ニュースをチェックする必要がありますよね。
投資はインデックス投資信託に集中し、その時間を労働に回せば、配当金以上のお金を稼げませんか?
仮に300万円の資産を高配当株に回しているとして、得られる配当金は良くて年間12万円、毎月1万円です。
さらに、投資は時間を掛けたからと言って、必ず利益が出るとは限りません。
しかし、労働は働いただけ確実にお金が手に入ります。
本当に今の生活を豊かにするためにお金が欲しいのなら、投資はインデックス投資に任せて、高配当株投資に使っていた時間で働くことが最も合理的な方法でしょう。
❸プロの投資家と戦っている自覚はありますか?
みなさんはどの様に投資銘柄を選別していますか?
まさか有名インフルエンサーが公開しているポートフォリオを完コピしてなどいないですよね。
投資銘柄は自力で見つけ出す必要があるのです。
ここで忘れてはいけないのは、プロの投資家たちも優良な株式を探しているということです。
彼らは人生の大半を株式投資にささげてきた投資家ですよ。
そんな分の悪い戦いをしなくても確実に平均点を取れるのがインデックス投資です。
ただの平均点ではありません。プロ野球で例えると、飛び入り参加した野球の素人が、全試合を通じて平均的な成績を残せるんですよ。
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まとめ:高配当株投資は趣味で挑戦しましょう
配当金は自分の資産の自動売却機能であって、お金が増えているわけではありません。
投資手法としてインデックス投資に劣る点ばかりです。
もしあなたが十分な老後資金を手にする目途が立っていないのなら、高配当株投資などやっている暇はありません。
投資はインデックス投資に任せて、支出の削減と労働による収入アップに全力を注いでください。
そして十分に資産が貯まったら、趣味を兼ねた投資として高配当株投資に挑戦するか検討することをオススメします。
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