一括投資の方が儲かりますが、それでも退職金や新NISAは分散投資がおすすめです。
「退職金が入ったから投資を始めよう」と決心したあなた。
あるいは新NISAの開始が来年に迫る今、「貯めていた貯金を投資に回そうかな」と考えているあなた、
一括投資と分散投資、どちらの方法を選ぶべきかで頭を悩ませていることでしょう。
投資初心者さんが最初に直面するこの難問に、私からの答えは「分散投資」です。
驚かれた方もいるかもしれませんね。なぜなら、データ的には一括投資の方が、より大きな利益を生む可能性が高いからです。
しかし、この記事を最後まで読んでいただければ、私がなぜ分散投資をおススメするのか、その理由に納得して頂けるでしょう。
これから多額の資金を手に、投資の世界へ飛び込む皆さんへ。
この記事が、あなたの投資の旅の第一歩を、しっかりと踏み出す助けになれば幸いです。
この記事はこんな人に読んでもらいたい
- 退職金の運用方法に悩んでいる方。
- 新NISAを期に投資を始めようと思っている方。
広告
ブログランキングに応援クリックお願いします
分散投資と一括投資の比較
まずは「そもそも一括投資?分散投資?」という方に簡単な解説をしていきましょう。
まず分散投資という言葉は以下の二種類の意味で使われます。
- 投資先の分散
- 投資時期の分散
投資先の分散
投資先の分散はなんとなく分かりますよね、一社の株式に全財産を投資すると、その企業が倒産してしまったら人生が終わります!
それを防ぐため、複数の企業に分散して投資し、一社が倒産しても影響が少ないようにするんですね。
しかし、この投資先の分散については心配無用です。
なぜなら投資信託は数十~数千の企業に投資しますから、既に分散ができているんですよ。
投資時期の分散か一括投資か
投資する時期を分散
この記事でいう分散投資とは投資時期の分散の事です。
持っているお金をいくつかに分けて、時期をずらして投資するのですから、『毎月つみたて投資』がこれに当たりますね。
例えば投資額が300万円なら50万円ずつ6回に分けて投資するのが投資時期の分散です。
全額を一括で投資する
一括投資は全ての投資資金を1回の投資で使い切る事です。
投資資金が300万円あるなら、300万円分の株式や投資信託を一度に買い付ける事ですね。
【分散投資】
メリット
・株価の予想なんかしなくていい
・平均的な買い付け価格で買える
デメリット
・投資していない資金が増える
【一括投資】
メリット
・期待できる利益が大きい
デメリット
・買付直後の暴落は精神的にキツイ
これらをふまえて私は
分散投資をおすすめします。
利益だけを見ると一括投資が有利
実は過去データで見てみると、米国や世界中の株式市場に投資する投資信託は、一括投資の方が、お金を増やせる可能性が高いんです。
その理由は、世界の経済(株価)は、上昇や下落を繰り返しながら、全体としては少しずつ上昇していく、という考え方が一般的だからですね。
S&P500(米国の株価指数)の過去チャートで見てみましょう。
翌日の株価は誰にも分かりませんから、運悪く買った翌日に暴落するかもしれません。
しかし、1ヶ月後時点で上昇している確率は6割以上なのですから、長く持ち続ければ持ち続ける程プラスになる可能性が高くなるんです。
上がる可能性が高いなら、「少しでも早く多くの資金で投資した方が有利」
だから投資する資金があるなら『一括投資がいい』という事ですね。
広告
分散投資はストレスを無くすため
「えっ?一括投資の方が儲かるのに、何で分散投資がおすすめなの?」そんな疑問を持たれた方もいるかもしれませんね。
その答えは、投資は機械ではなく、人間が行うものだからです。
例えば、退職金や新NISAの年限度額320万円を一括投資したとします。
しかし、翌日に株価が大きく下がったら、どう思うでしょうか?
- 「分散投資にしておけばよかった」
- 「もう少し様子を見てから投資すればよかった」
など、後悔の念にかられると思いませんか?
こうなると、慌てて売りたくなってしまうんですよ。
2020年2月末から始まったコロナショック時はインデックス投資信託も大きく売られました。
優良投資信託として有名なeMAXIS Slim 米国株式(S&P 500)でさえ解約(売却)が激増したんです。
「長期投資」を想定して投資を始めたにもかかわらず、「更に下落するかもしれない」という恐怖に耐えられなかったんですね。
しかし、分散投資を選んでいれば、投資額が少ないのですから「まあ、こんなこともあるよね」と気持ちを直ぐに切り替えられます。
更に株価が下がるという事は、次の買付で安く買い増しできるということですから心の負担も軽くなるでしょう。
一括投資と分散投資、どちらを選ぶかは、利益だけでなく、自分自身の『心の問題』も考慮に入れるべきなんです。
ドルコスト平均法が最も効率的
投資初心者さんにありがちなのが「株価は予想できる」と勘違いする事です。
株価を当てる事なんてできません、世界中で機関投資家や投資システム、AIが株価の予想を外しているんですよ。
片手間で勉強した程度の人の予想なんて、サイコロを振るようなものです😅
何も考えずに定期的に同額を投資し続ける投資手法(ドルコスト平均法)が、私達のような一般市民の最適解なんですよ。
例えば40万円を10万円ずつ4回に分けてドルコスト平均法で投資すると、こんな感じになります↓↓↓
『投資の勉強もしないのに平均点が取れる』これが分散投資でありドルコスト平均法です。
使わないなんてもったいないですよ。
広告
分散投資の期間中に投資経験を積める
分散投資のもう一つの大きな利点は、少しずつですが投資経験を積むことができるという点です。
一括投資の直後に大暴落が起きた場合と、
コツコツと分散投資で2,000万円を積み上げた直後に大暴落が起きた場合、
どちらも全額投資した直後に大暴落が起こるのは同じです。
しかし、分散投資では、投資期間を通じて「株価は上下するものだ」という経験を積むことができるんですよ。
分散投資を始めたばかりの頃は、投資額がそんなに多くないですから、たとえ株価が1日で1%下がったとしても、損失額はあまり大きくありません。
しかし、一方で2,000万円を一括投資した場合、株価が1%下落するだけで、損失はなんと20万円。
一ヶ月分の生活費ほどの損失が出てしまいます。
投資経験のない投資初心者さんには相当なストレスになるでしょう。
このストレスに耐えきれず『パニック売り』して投資を止めてしまう人がどれだけ多い事か・・・
分散投資は期待できる利益で一括投資に劣るものの、それを補って余りある『投資を継続しやすい』という大きなメリットがあるんです。
広告
まとめ:退職金や新NISAは一括投資より分散投資がおすすめ
過去のデータから見ると、単純に利益の事だけを考えるのなら、一括投資の方が大きな利益を生む可能性が高いです。
しかし、一括投資は株価暴落によるストレスを増大させ、下落時のパニック売りを引き起こす可能性があるため、投資初心者さんにはおススメできません。
分散投資は一括投資に比べ期待できる利益は少ないもののそれを補って余りあるメリットが有ります。
分散投資のメリット
- 暴落に合っても損失が少なくストレスを感じにくい。
- ドルコスト平均法で平均的な株価で買付ける事ができる。
- 分散期間中に投資経験を積むことが出来る。
過去データだけを見れば一括投資に魅力を感じるかもしれません、しかし
退職金の運用や新NISAでの投資を計画している方の多くが、短期間で大きな利益を得るためではなく、長い時間をかけて少しずつ利益を出し続けたいとお考えでしょう。
投資は続けてナンボです!
株式投資を止めるなんてもったいない
最後に「もし200年前に1ドルで投資していたら」という有名なグラフを紹介します。
これを見れば株式投資を途中で止めて現金で資産を持つことが、いかにもったいないか分かりますよ。
再度言います「投資は続けてナンボです!!」
末永く投資を続けるため、分散投資で投資経験と大切な資産を少しずつ増やしていきましょう。
投資先はオルカンをおススメしています。
www.katsurao.info
投資ブログランキングに応援クリックお願いします!
Twitterで投資に役立つ情報を毎日つぶやいています。
よしきよ@インデックス投資のブログ書きながら、サイドFIRE生活してます。 (@yoshikiyo66) / Twitter
広告