大人気投資信託の盲点:アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信Dコースのデメリット
今回は大人気の投資信託「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース」に投資するデメリットを中心に解説します。
結論は
- リスクを取ってでも資産を増やしたいならNASDAQ100でいいじゃない?
- お小遣いが欲しいなら楽天証券の定期売却サービスがあるじゃない?
なのですが、なぜアライアンス・バーンスタインがダメなのかも解説しています。
大事なお金を「人気銘柄だから」で無駄に減らしてしまうことのないよう、この記事が参考になれば幸いです。
- 大人気投資信託の盲点:アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信Dコースのデメリット
- アライアンス・バーンスタインは分配金を出すアクティブファンド
- アライアンス・バーンスタインがダメな3つのポイント
- S&P500・オルカンでは物足りないですか?
- まとめ:アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコースはやめとけ
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アライアンス・バーンスタインは分配金を出すアクティブファンド
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコースは、アクティブ運用を行う投資信託です。
目論見書によると米国の成長株に投資し、S&P500をベンチマークとしてそれを上回るリターンを目指していますね。
この投資信託の特徴は何といっても特殊な分配金の支払い方式で、毎月分配型ではなく、予想分配金提示型という方式で分配金が出ます。
わけがわからないですが、ようは「投資信託が値上がりしてれば分配金を出しますよ」
と言ってるだけですね。
アライアンス・バーンスタインがダメな3つのポイント
ではおすすめできないポイントの解説に移りましょう。
①分配金が出てしまう
分配金が出るからといって、喜んではいけません。
分配金は「儲かった」のではなくお金を移動しているだけなんです。
たとえばこんな感じ↓↓↓
子供はアンパンを食べられますが、ア〇パンマンの顔は・・・😰
投資信託は元本保証のない銀行預金と考えましょう。
ATMでお金を下ろすと、財布のお金は増えますが口座残高が減りますよね。
投資信託を勝手に売却して現金を口座に振り込んでくるのが分配金なのです。
定期的に分配金が支払われてしまうと投資信託の基準価額は下がり続けます。
下のグラフは基準価額と分配金を再投資した場合を比較したグラフですが、この差で分配金のデメリットが分かっていただけるでしょう。
赤いグラフは実質分配金を出さなかった場合で黄色が証券口座にある投資信託の残高です。
分配金の分だけ基準価額が大きく下がっているのが分かりますね。
さらに分配金には20%の税金がかかります。
このグラフは税金を考慮していませんから、これよりリターンが低くなることは間違いありません。
資産を増やす目的で投資信託を保有しているなら、分配金はデメリットでしかないのです。
予想分配提示型:分配金を予測できなくなるだけ
最大の特徴とも割れる予想分配提示型は投資信託の基準価額が低い時は分配金を出さないという特徴です。
これをタコ足分配されないと勘違いして投資している方も多いでしょう。
分配金がタコ足分配にになるかは、投資信託の基準価額ではなく、投資家の含み損益状態で決まります。
画像の2人は同じ投資信託を買い付けていますが、買い付け時期が違うので分配金が支払う時の含み損益にも違いがあります。
この状態で15万円の分配金が支払われるとどうなるでしょうか。
基準価額が値上がりしていたとしても、分配金が含み益よりも多ければタコ足分配になるのです。
なお、このタコ足分配(特別分配金)には税金がかかりませんので、むしろ厄介なのは含み益があった場合の普通分配金の方です。
「毎月分配型はタコ足だからダメ」という情報は知っている方が多いようですが、分配金はタコ足だろうが普通の分配金だろうが、自分の資産を取り崩して運用効率を落としていることに変わりありません。
むしろ分配金のことだけ考えると毎月分配型の方が、定期的に全自動で現金が振り込まれるという唯一のメリットがあるため、予想分配提示型よりまだマシと言えるかもしれません。
②新NISAの対象外
新NISAの対象銘柄でないのは致命的です。
通常、株式投資は売却益と配当金・分配金に20.315%の税金がかかりますが、新NISAを利用すれば完全に非課税になります。
100歩譲って税金を払ってでもトータルでS&P500やNASDAQを上回るならわかるのですが、残念ながらそんなことはありません。
③インデックスに勝てるとは限らない
アクティブファンドの成績は、必ずしもインデックスファンドを上回るとは限りません。
数年程度の期間だけ、たまたま上回ることもありますが、少しずつその差は縮まり、長期投資になればなるほど、アクティブファンドが不利になります。
なぜなら手数料というハンディを負っているからです。
手数料が高い
アライアンス・バーンスタインの手数料(総経費率)は年1.81%と非常に高いです。(使用開始日:2024年3月15日使用開始の目論見書より)
優良なインデックスファンドの総経費率は年0.1%強ですから、毎年この差を埋めるリターンを出してやっと互角の勝負。
インデックスファンドに長期で勝ち続けるなど夢のまた夢でしょう。
NASDAQやS&P500と比較
比較対象はNASDAQの投資信託で運用期間が最も長いiFreeNASDAQ100と優良インデックスファンドの代名詞であるeMAXIS Slim 米国株式(S&P 500)です。
2020年のコロナショック以降、2年程S&P500が引き離されましたが、それ以降は余り差が出ていません。
分配金再投資が税金の分だけ少なることを考えると、S&P500がやや有利といったところでしょうか。
ただNASDAQと比較すると明らかに分が悪いですね。
S&P500・オルカンでは物足りないですか?
新NISAでの投資先は一般的にS&P500やオルカンが最適解と言われています。
その中であえてアライアンスバーンスタインを選んだ理由はこの2つでしょう。
- インデックスファンドよりもっと儲けたい
- 分配金をお小遣いにしたい
ならば代替え案の投資先を提案します。
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド
より高いリターンを求めているのならNASDAQが選択肢に入るでしょう。
グラフでは投資期間を優先した銘柄で比較しましたが、コスト的にはニッセイNASDAQ100がオススメです。
S&P500と比べて情報通信セクターの占める割合が多く、値動きが大きい投資先ですが、アクティブファンドに投資するという大きなリスクをすでに取っているのなら、それも許容できるでしょう。
新NISAの成長投資枠で買付できるので税金の心配もありません。
分配金の代わりに楽天証券の定期売却サービス
この記事では「分配金はお金を移動しているだけ」と解説しました。
楽天証券の定期売却サービスを利用すれば、そのお金の移動を自動的にやってもらえ、疑似的に毎月分配の投資信託を作り出すことができます。
わざわざアクティブファンドの分配金に頼らずとも、オルカンやS&P500の投資信託からでも定期的にお小遣いをもらうことができるのです。
そして何より分配金でお小遣いを受け取るよりも税金がお得です。
詳しくは別の記事で解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください
↓↓↓
まとめ:アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコースはやめとけ
- 分配金で儲かるは勘違い
- 新NISAの対象外で非課税メリットが受けられない
- 高い手数料がインデックスファンドに対して不利
- 資産を増やしたいならNASDAQ100が選択肢
- 分配金の代わりに楽天証券の定期売却サービスを
これから投資を始める人は、アクティブファンドなどには手を出さず、オルカンを新NISAでつみたてましょう。
まさか老後資金にアライアンスバーンスタインを選んでいる勇者はいませんよね!
老後の資産運用に必要なのは利回りでもお小遣いでもなく、長期を見据えたプランと安定です。
詳しくは↓↓↓
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